2022年3月23日にリリースされた、ゆず16枚目のフルアルバム「PEOPLE」(ピープル)。
コロナ禍で前回のツアーは中止となり配信でのライブに切り替えて、その中でもたくさんの曲作りをして完成した「PEOPLE」。
このアルバムを引っ提げて4年ぶりの全国アリーナツアーも行われ、デビュー25周年を走り出しました。
アルバム発売から数々のテレビ出演なども経て、6月発売の次のアルバム「SEES」に向けて活動されてますね。
そんなアルバム「PEOPLE」を私なりに紹介していこうと思います。
アルバム「PEOPLE」特設サイトは、こちらから。
アルバム「PEOPLE」(ピープル)収録曲
- Overture~PEOPLE~
- NATSUMONOGATARI
- 公私混同
- 風信子
- 春疾風
- 奇々怪界~KIKIKAIKAI~
- あの手この手
- 六角形
- ALWAYS
- そのときには
Overture~PEOPLE~
ゆず2人の歌声がない演奏のみのインストゥルメンタル曲となってます。
ゆずのアルバムでの1曲目にはインストの曲が収録されている事が多く、アルバムの世界観へ導いてくれる大切な曲になってます。
NATSUMONOGATARI
作詞:北川悠仁 作曲:北川悠仁・蔦谷好位置
2021年6月に配信シングルとしてリリースされた「NATSUMONOGATARI」。
2004年リリースの「桜木町」のアンサーソングとして発表され「桜木町」のミュージックビデオに出演していた女優、石原さとみさんが「NATSUMONOGATARI」のミュージックビデオで再び出演された事で話題になりました。
「臨港パーク」などの横浜の風景や、「桜木町」から大人になったような切ない歌詞がとても印象的です。
曲としては、とにかくサビでの2人の主旋律の入れ替わりが激しいのが特徴的です。「これ、どっちがメイン歌ってるの?」状態に陥りますw
この激しい入れ替わりの歌い方が最近のゆずの特徴的な部分であり、ゆずにしかできない唯一無二の曲として存在しているのだなと思います。
演奏面でも進化したサウンドで煌びやかで、どこか切なさを感じるピアノの音がとても素敵な曲です。
公私混同
作詞作曲:ゆず
2020年8月に配信シングルとしてリリースされた「公私混同」。ゆずとしては珍しい共作曲であり、日本テレビ系ドラマ「親バカ青春白書」の主題歌としても話題になりました。
アコースティックらしくないリズムが特徴的で、2人それぞれの独特な言い回しの歌詞がすごく個人的には好きです。サビでの岩沢さんの掴みどころのない歌詞からの最後の「これでいいのだ」という終わらせ方。北川さんのAメロからBメロにかけての英語を交えたポップな歌詞が、違う色を見せていてもゆずとして合わさるとひとつの曲として成立し、違和感なく聴けるのだなと思いました。
ライブでもこういう曲があると本当楽しいですよね。私の子どももお気に入りの一曲です。
風信子
作詞作曲:北川悠仁
阿部寛さん、北村匠海さん出演の映画「とんび」の主題歌として使用されたのが「風信子」(ヒヤシンス)という曲です。
父と息子の関係性を描いた映画、その世界観をすごく大事にヒヤシンスという花を添えたように紡ぎ出された歌詞が、ゆずの王道バラードメロディにすごくマッチした曲です。
父親として私も、こういう思いを少しでも息子に抱いていかれるように頑張ろうと思いましたw
春疾風
作詞作曲:北川悠仁
2018年に北川悠仁さんが「嵐」に楽曲を提供し、前回のアルバム「YUZUTOWN」でセルフカバーした「夏疾風」の春バージョン。
2021年の配信ライブ「YUZU ONLINE LIVE 2021 YUZUTOWN / ALWAYS YUZUTOWN」で初披露された曲です。
「夏疾風」をセルカバーした時は、嵐の時みたいな爽やかさを抜かして疾走感溢れる楽曲となってましたが、「春疾風」では歌詞やアレンジを変えてゆったりと春らしさを感じれる曲となりました。
アルバム中盤にこういう落ち着ける曲っていいですよね。アルバム後半に向けて一息つきましょうとお茶を出されたような気分で。
奇々怪界~KIKIKAIKAI~
作詞:岩沢厚治 作曲:岩沢厚治・Giga・TeddyLoid
2021年11月に配信シングルとしてリリースされた「奇々怪界~KIKIKAIKAI~」。
ゆずとしては久々の岩沢さん楽曲であり、アレンジもかなり良い意味でぶっ飛んだ作品なんじゃないかなと思います。
アレンジャーとしてGigaさんとTeddyLoidさんを迎え、ふたりの持つデジタルサウンドと岩沢さんらしさを融合させた「アコギデジタル」と言っていいような楽しい曲となってます。
「この曲ライブでどうやるんだろう?」と思ってライブで実際に見たのですが、オリジナル楽曲とはまた違ったライブバージョンとして披露していて、すごく刺激的なパフォーマンスでした。
あの手この手
作詞作曲:北川悠仁
このアルバムの中でも特にキャッチーなメロディーと歌詞で北川さんらしさが光っているのが「あの手この手」という曲です。
ノリノリな曲なので「ライブで何かあるのかな?」と最初聴いた時に思ったのですが、予想通りTwitterで「踊るよ!!」と前振りがありましたw
実際にライブでは細かくは言えませんが、老若男女問わず覚えやすいダンスとゲームで観客を楽しませてくれました。
六角形
作詞作曲:岩沢厚治
北川さんらしさたっぷりの曲の後に続くのが、岩沢さんらしさたっぷりの曲「六角形」。
北川さんが経験や刺激から新しい物と取り入れたりとする反面、岩沢さんのアコースティックギターを全面に押し出し、どこかフワッとした歌詞で癒しをくれるという良いアンバランス。
こういう高低差がある曲順って、本当にゆずのアルバムの醍醐味だと思います。新しい物もどこか懐かしい物も「ゆずサウンド」として成立しています。前曲からのこの2曲の曲順は、このアルバムのハイライト的な部分なのかなと思います。まさしく「六角形」の最初と最後の歌詞ですね。
ALWAYS
作詞作曲:北川悠仁
2021年の配信ライブ「YUZU ONLINE LIVE 2021 YUZUTOWN / ALWAYS YUZUTOWN」の中で初披露された「ALWAYS」。
コロナ禍で作り出された、新たなゆずの王道ソングであり今回のアルバムの名刺的な存在の曲です。
歌詞がすごい綺麗なんです。決して強くなく、本当にそっと静かに寄り添うよな感覚を歌詞全体を読んだときに感じました。個人差はあると思うのですが、「栄光の架橋」などに感じる物とはまた違って「ALWAYS」はイントロのピアノの音色のように優しさと愛おしさが曲全体から溢れている感じかなと思います。
そのときには
作詞作曲:北川悠仁
この曲もコロナ禍で作り出された、ゆずの王道である弾き語り曲「そのときには」。
とにかくこの曲は、少し忘れかけている色々な「あの頃」を思い出させてくれますし、普段の生活に改めて感謝したいなと思わせてくれる曲です。
元々、アルバムに収録するかを迷っていたそうですが、入ってて本当に良かったと私は思います。ワンポイント的なイメージになるかもしれませんしライブで歌う事も今の時点では少ないでしょうが、シンプルな弾き語りの中に「喜怒哀楽」のすべては音楽にできるという事を表してくれた曲だと思っています。
まとめ
デビュー25周年をベスト盤などで振り返り感謝していくのではなく、新たな進化した音楽を届け感謝を伝えていく事を選び2022年は2枚のアルバムをリリースしアリーナツアーを開催するゆずは本当にエンターテイメントに溢れた2人ですね。
「PEOPLE」から次なる「SEES」に繋がっていく過程も今後ますます楽しみになってきます。
まだ聴いた事がない方も、少しでも興味を持っていただけたらと思います。